最近のはやり

歯科医院にも流行りがあるのでしょうか。

最近、新しくできる歯科医院の多くは次の四つの特徴を持っていることが多いようですね。

1.けっこう広い駐車場でゆったりめの医院。CTやら最新の設備を有している。

2.完全個室をうたっていることが多い。

3.夜遅くまで診療、あるいは土日祝日も診療とか。

4.医院名が個人の名称ではなくて、地域名とか横文字の名前が多い。さわやか歯科とか、明石南歯科とか、ハートフルデンタルクリニックとか。

1.に関しては、最近急激に増えている動物病院も同じような傾向があります。金利が低く、不景気で広い土地が空いているという社会的背景もあるのでしょうか。

2.に関しては、アメリカなどの自費中心の歯科の場合は昔から完全個室が多いのです。プライバシーの配慮、とうたっていますが、まあ、要するに高い自費の歯の相談を内密にしたい、ということなのでしょう。実際に診療する立場からは完全個室だと医師やスタッフの動線が分断されて大変診療しにくいものです。

3.に関しては、患者さんのニーズに合わせた、というより、巨額の借金を返すために長時間労働を余儀なくされている、というのが実態でしょうね。歯科治療のような細かい仕事をするためには十分休息して体力を温存することも大変重要なことなのですが、まあ若いドクターは無理もきくでしょうけど、いつまで続けられるか疑問です。

4.については、20年ぐらい前までは歯科医師会の暗黙の規制があって、あまり突飛な名前はつけられなかったのですが、最近は歯科医師会に未入会の人も増えてけっこう自由になってるようです。

私の先輩で藪（やぶ）先生という方がおられましたが、どうも藪歯科では具合が悪いので他の名前にしたいと歯科医師会に申し出たのですが、あいならぬと一喝されたとか。もう30年以上前のことです。