阪神淡路大震災1995を振り返る〜そして地震当日

地震当日の日記を引用してみよう。

「1995/1/17(火)　未明午前５時４６分　２階座敷で就寝中突然激しいゆれを感じ「地震だ」と飛び起きたが、そのゆれ方はすさまじく、「動くな、動くな」と家族を制しながらもあまりのすごさに思わず「ウォーッ！」とうなってしまった。約４０秒も続いたであろうか。家が壊れてしまうような気がした。停電し、まだ夜が明けてなかったので真っ暗闇となった。ものすごい地震がきたことは判ったが何をしてよいか、とりあえず家族４人は無事であったので気は楽であった。

枕元にあった猪木教授退官記念のクロックラジオをいじくったがスイッチがわからず、女房が台所に懐中電灯があるというのでラジオ片手に取りに行った。一階の居間のドアが開きにくく、てっきり地震でドア枠が曲がってしまったのかと思った。

台所は電子レンジが倒れてキッチン台の上にのっかっていた。懐中電灯を手さぐりで探しているうちに偶然にラジオのスイッチが入ったのでとにかく情報をラジオから得ながら二階へと戻って女房が懐中電灯に電池を入れた。ラジオと明かり、これに勇気百倍。晃一の部屋をのぞくと本棚が完全に倒れて晃一のベッドを直撃していた。いつもベッドで一人寝る晃一が眠れないといって我々三人といっしょに座敷で寝ていたことは結果的にvery luckyであった。

そうこうしているうちに夜が明けて窓から外をみても周りは別に異常なかった。午前中に明石、小野、その他親戚の無事が確認できた。停電が解除した後、テレビで見た惨状は想像を絶するものであり、特に神戸〜芦屋〜西宮の被害が大であった。しかし幸いなことに神戸でも西区は被害がほとんどなく、水道も出（後でわかったが、春日台、樫野台は断水）つくづく我が身の幸福を感じている。」

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日記には記していないが、西神中央に引っ越してきてすぐ柴系の雑種のチップという子犬を飼いだした。チップは一階の和室の外の犬小屋で寝ていたが、私はこんなひどい地震だったので揺れがおさまった瞬間、チップはおそらく死んだのではないかと思った。ところが、下の犬小屋からずりっと鎖を引きずる音がしたのでチップは生きていると分かって安堵した。そんな誤解をするほどに激しい揺れであった。そのチップも2011年12月14日に17歳4ヶ月10日の天寿を全うした。

地震直後外出もせずに一日中テレビを見て過ごした。学校が休校になったので子供達が庭で走り回って遊んでいた。同じ神戸に居ながらテレビに映された惨状と自分の身の回りのあまりの差に後ろめたさを感じたほどであった。

これもあとで聞いた話であるが、半年前まで住んでいた吹田のマンションの部屋がせっかくリフォームしたのに地震の揺れで給湯器がひっくり返って床じゅう水浸しになったとのことであった。西区に引っ越してきたのが結果的には幸運であったが、問題は開業予定のビルがどうなったか気がかりではあった。

↑書斎の本棚もすべて倒れた。右上奥の

机の上には半年前に買ったマックの

LC 575が置いてあるのがみえる。

当時、私はマックラーだったのだ。