完全個室型の歯科診療室

22年前に当院が開院する時にももうすでに完全個室型の歯科医院は存在していました。しかしそんなに一般的ではなかったと思います。

患者が溢れかえっていた昭和30年代は、大きな部屋にチェアを横並びに並べて、歯科医がチェアからチェアに渡り歩いて治療するというスタイルがほとんどでした。

その後、ちょっとプライバシーに配慮してと、パーティションで区切って半個室型の診療室が多くなりました。当院もそのスタイルです。ただし、当院では並列診療はしませんので、実質的に個室診療室みたいなものですけど。

ところが、ここ数年のトレンドでしょうか、新しくできる歯科医院の多くが「完全個室型診療室」を打ち出しております。

大都会で、有名な女優さんやタレントさんが高額な自費の歯科治療にお忍びで来るようなところはそのような配慮が必要かもしれませんね。待合室も個室にして、他の患者さんと会わせないようにしてるところもあるやにもれ聞きます。

しかるに、一般の患者さんがそこまでプライバシーにこだわるかというと私は大変疑問に思っています。

実際に診療する上で、個室になっていると消毒コーナーなどとの行き来が不便になったり、各個室に同じ機械器具等を複数置かねばならないなど不経済なことになります。人にもよりますが、個室にひとりぼっちでほったらかされたら不安を覚える人もいるかもしれません。

新しく個室型診療室で働いている歯科医やスタッフにそのあたりのことを聞いてみたいです。本当に完全個室型にして働きやすいですか?と。

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