フラッシュバック

昨日の夕方、市の子グラウンドをジョギングしていました。ぐるぐるとグラウンドの周りを走っていたら、急に小学校4年生の時の思い出が甦ってきたのです。


『小学校4年のある日、体育の授業だった。少し授業の始まる時間に遅れた私は、担任の松本先生から、遅れた罰としてグラウンド3周してこいと言われた。

この松本先生は若い男の先生だったが、熱心ではあったが、やたら厳しい先生で、やんちゃだった私はほとんど潰されかかっていた。

この時、私は反骨精神を出して、3周走り終わっても、4周、5周と、走るのをやめなかった。

体育の授業はとっくに始まって、時々みんながこちらを心配そうに見ているのがわかった。でも、いまさら戻れない。すみませーんと謝って戻ったらそれで済むことなのに、そういう素直さの無さが子供の頃からの私の特徴であった。「ヘンコツ」とよく言われた。

6周、7周、と走り続けた。

よく覚えてないが、不思議に疲労感はなかった。それよりも、後で松本先生に怒られる恐怖と、同級生に対する恥ずかしさと、そればかりが頭を巡っていた。

8周、9周、10周、もうどれだけ走ったかわからなくなってきた。こうなったらじたばたしてもはじまらない。消極的抵抗というやつか。

そのうちに体育の授業が終わった。

終わったと同時に同級生がみんなぱっと私のところへ駆け寄ってきた。そのそばを松本先生が無表情な顔をして行き過ぎて行くのが見えた。特に怒られずに安堵したが、心なしか、先生の表情に悔しさが出ているのを子供心に感じ取ったような気がした。その後のことは全く記憶がない。』




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