噛み合わせが全身の不定愁訴の根本原因とする説

今朝のABCラジオのおはようパーソナリティ道上洋三です、で、西村育郎という歯科医がゲストで出演して顎関節症の話をしておられました。道上洋三さんの主治医だそうです。口腔のほとんどの不定愁訴の原因が食いしばりにあるとして、独自の理論と治療法を実践されているそうです。

こういう特番をテレビが放映すると、さっそく多くの患者さんから問い合わせがありますが、ラジオのマイノリティのためか、あまり問い合わせはありません。

この先生の話を聞いていて、私は阪大の二年先輩の椋木先生のことを思い出しました。

椋木先生は私が昔所属していた阪大の歯科麻酔学教室に心電図の勉強会に顔を出されていて知り合って、以後色々公私にわたってお世話になった方です。

数年前の夕方、たしか水曜だったと思いますが、午後から休診で家にいた私に椋木先生から電話がありました。長い長い電話で、1時間以上も一方的に私が聴き手にまわりました。

椋木先生は、阪大の有名な丸山元教授の講演会(受講料が馬鹿高い)に何度も何度も参加して、とうとう丸山教授が独自に発見した咬合論の奥義をつかんだのだと言います。丸山教授は講演でも一番肝心の所はごまかして隠していたが、何度も直談判で問いただしてその奥義を見つけたのだそうです。

腰痛や、肩こりや、全身の全ての不定愁訴の原因が咬合にある、それを矯正するためのマウスピースを開発して効果を発揮しているのだというのです。

電話なのでよく理解できなかったこともありますが、そのマウスピースをつけるとひょっとこのような顔になるとのこと、この顔になるような噛み合わせの位置が本来の正しい噛み合わせなのだと。そのような噛み合わせにすると全身の色々な症状が消え去るのだと。

椋木先生は堺で開業されてましたが、今は普通の歯の治療はあんまりしてなくて、そういう噛み合わせの矯正の治療を行って患者さんの全身状態を治しているのだと。

一度、椋木先生の医院に見学に来いと言われて、はい、そのうちにとお答えして、ずるずると時間が過ぎました。

2010年8月の真夏の暑い日、椋木先生は乗馬に行くと言って出かけて、外出先で急逝されました。59歳の若さでした。

あの奥義はどうなったのでしょう・・・

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