第九の季節

昨日は、神戸国際会館で第九交響曲の演奏会に行ってきました。

今まで、ほとんど話題にしたこともなかったのですが、実は私は昔はクラシック音楽の大ファンというか、ほとんどオタクでした。今日はこれについてカミングアウトします。

中学校に入って音楽部に入ってクラリネットを演奏したのですが、顧問の本田周二先生が厳しい先生で、中1から高3まで全生徒相手に音楽の授業を担当していました。

厳しいというより、言葉は悪いですが、ちょっとヤクザチックでブチ切れると際限なく怒りまくり、突然丸坊主にしてきたりする得体の知れない怖さがありました。

クラブの顧問だし、怒らせたら怖そうだし、この先生の授業だけは真剣にやろうと心に誓っていました。ある時、クラシックの有名な曲の一部を聴かせて、題名と作曲者を答えさせる試験がありました。指定された曲は5曲だったか10曲だったか覚えていませんが、私は全部の曲のレコードを買ってきて、それらを繰り返し聴いてどこがかかってもわかるように徹底的にリスニングに励みました。今でいうイントロドンのクラシック版ですか。

それがきっかけになって、クラシック音楽のレコードを買いまくって、解説を読みながら聴くのが趣味になりました。同年代の友達がビートルズやGSや歌謡曲に夢中になっているのと同じテンションでクラシックにのめり込んでいました。ただ興味本位に聴くというのではなく、クラリネットの演奏をやっていたのでプロの演奏を真似るという意味もありました。

最初は名曲といわれるものを手当たり次第に聴いていましたが、だんだん通になってきて、好きな作曲家と嫌いな作曲家や、好きな指揮者、管弦楽団、ソリストなどが自分の中で育っていきました。オーケルトラ全体の楽譜を買ってきてそれを見ながらレコードを聴いたりしました。

当時デビューしたばかりだったアシュケナージのピアノ演奏(チャイコフスキーのピアノコンチェルト)を聴いて受けた衝撃はいまだに覚えていますし、軍隊的規律で猛トレーニングしたジョージ・セルとクリーブランド管弦楽団の演奏が一番のお気に入りでした。

高校生になって大学受験がちらついてきた頃から音楽熱は冷めていき20歳後半ぐらいまではクラシックが好きでしたが、その後はのめり込んだ反動というか、逆にポピュラー関係の音楽ばかりを聴くようになって現在に至るという次第です。

昨日は久しぶりに私の中で眠っていた血潮が騒ぎました。

↑高2の頃の筆者(左)と父親(右)

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