ゲーリー爺さん

先日、迷惑FAXが多いと書きました。

どういうものが迷惑FAXかというと、「患者倍増」とか、「経営戦略を見直す」とか、「衛生士を斡旋します」とか、最近は税理士の押し売りも増えてきましたね。全部、要らないんですよ。

映画の「トイ・ストーリー2」の中に、主人公のウッディというカーボーイ人形を修理する爺さんが登場します。「ゲーリーじいさん」というそうですが、この爺さん、実に味があります。人形修理の仕事を芸術ととらえて、自分が納得のいく仕事を気のすむまでする。そのプロ魂はアニメの世界とはいえ、私の心を大いにゆさぶりました。私もこんな爺さんになりたい。こんな精神で歯科治療をしたい。

というわけで、増患だの、経営戦略だの、収入倍増など、そういうFAXは即抹消いたします。

昔、白い巨塔を読んで病理学の大河内教授に憧れたことを思い出します。財前五郎が菓子折りに金を包んで大河内教授のところに教授選よろしくと挨拶に行くと、こんなもの持って帰れと菓子折りを蹴飛ばす大河内教授、実にかっこよかったなあ。ああいう人が減りましたね。

まあ、きれいごとだけでは生きてはいけないんですが、自分が一番なにをしたいのかということだけは譲れませんよね。




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