「あいさに」と「のく」

明石で開業して患者さんから時々聞く言葉に「あいさに」というのがあります。

初診の患者さんに「どうしましたか?」と伺った時に、「あいさになあ、歯が痛むんや」と言われることがあります。最初の頃、この言葉がよくわかりませんでした(3歳の頃から明石育ちなのに)。あいさ=あいだ?? 間に物が詰まって歯が痛いのかな、などと勝手に思っていました。

どうやら明石でも浜の方の方言のようです。ネットで検索してみたら、京都や奈良や大阪や色々なところでこの言葉が使われていることを知りました。

もうひとつ、「のく」という言葉があります。患者さんから歯の詰め物がのいた、と聞くことが何度かありました。たまたまかもしれませんが、これが四国出身の方がよく使うのです。

のく、というのは動いた、取れた、という意味で、我々は普通、「のいて!」、「のかんかえ!」とか、「どいて!」、「どかんかえ!」と同じ意味で命令形によく使います。

また、人がのく、と言いますが、物がのく、とはあまり言いません。物をのける、とあくまで人が主語で使います。

言葉って、面白いですね。


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